①騒音の評価方法として、従来の「騒音に関する環境基準」を適用するのではなく、最新の調査研究成果である「平成24年度風力発電の騒音・低周波音に関する検討調査業務」で提案された“全ての住宅に対して35dBA以下”を実現することを目標に設定します。
そのために風車の配置については②風車規模は大きくするものの、配置を工夫し風車の位置を最も近い民家から1,500m以上離すことで騒音レベル35dBAを実現します。
上記計画の見直しによる騒音の低減に伴い③風車からの低周波音についても、普段の戸外の生活の場で観察される低周波音のレベルより十分に低いレベルまで低減します。
これらの新たな騒音評価方法の採用と、風車の配置の見直しの結果として④これまでの国内風力発電施設に較べて騒音・低周波音に関して、最も生活環境に配慮された施設です。
ということを、環境影響調査の中間結果のデータを踏まえてご説明しました。(添付資料 3-7、11-12、14-17ページ参照)その他の環境影響調査の一部ご紹介として、野鳥の会様のご意見を参考にして実施している渡り鳥の飛行ルートや鳥の生息状況、及び風車を計画しているエリア付近の藻場の生育状況につきましても中間報告を行い、いずれも関係者の皆様と相談しながら、最大限の環境保全対策を実施していく旨をご説明しました。 (添付資料 18-20ページ参照)
→(回答)風車のブレードは、定格運転風速(風速12m/s程度)を超えると羽根の向きを調整して風を受け流す機構を備えており、過大な荷重が作用しないように自動制御され、平均風速25m/sを超えると完全に回転を停止します。最大風荷重については、平均風速50m/s、最大瞬間風速70m/sに耐えられるよう設計しています。
→(回答)地震力に対しては、超高層建築物と同様に、兵庫県南部地震や東日本太平洋沖地震に匹敵する大地震(レベル2地震)に耐えられる設計を行っております。
暴風波浪時に対しては、平均風速50m/sの風荷重、および最大波高10.5m、周期12秒の波荷重が同時に作用した場合にも耐えられるよう、設計を行っております。設計波高および周期については、全国港湾海洋波浪情報網(ナウファス)の藍島観測地点におけるデータを基に、計画地点における波浪条件を評価した値を用いております。
→(回答)現在アセスで利用されている風の影響を考慮しない算出式で算出しても、実用上問題ないと判断されています。もっとも、最近風の影響を考慮した算定式が研究発表されているので、環境アセスの場では風の影響を考慮した数値についても参照値として示せるようにする予定です。
→(回答)基礎の工法ではケーソン工法など海中での作業量を抑える工法を採用を積極的に行います。最小限の海底の掘削作業などがあるが、汚濁防止のシートを利用するなどして周辺への影響は抑える予定です。
→(回答)対象水域では、主に潜水及び刺し網による漁が行われているが、風車の影響は小さいと考えています。この点については漁業協同組合と協議した上で、漁業協同組合との間で漁業補償契約を締結しております。