- A特性;
- 主に可聴音(人に聞こえる音)を評価するのに使っています。
一般に人が聞くことのできる音の周波数範囲は20Hz-20000Hzとされています。
機械で騒音を測定する場合は、人間に聞こえない周波数範囲の音まで計測することが出来ますが、音圧が同じでも周波数によって大きさ感が異なるため、大きさ感が同じになるように補正したものです。
A特性は”人間の聴覚の感度補正”といえます。
周波数が低いほど感度が鈍いことになります。
- G特性;
- 低周波音の中でも超低周波音領域(1~20Hz)の聞こえにくい音について、音圧が同じでも周波数によって感じ方が異なるため、感じ方が同じになるように補正したものです。
G特性は”人間の体感の感度補正”といえます。
- F特性;
- A特性、G特性のような感度補正をしていない原音のことです。(平坦特性)
- 1/3オクターブ分析;
- 音は周波数によって聴覚に対する作用や伝搬性状が異なるため、各周波数別に音圧レベルを調査する必要があります。音(騒音)に含まれる周波数成分を調べることを周波数分析といい、1オクターブ※1を3分割した1/3オクターブ幅で調べることを1/3オクターブ分析といいます。
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- ※1
- オクターブとは、例えばドの音から次の上のドの音との関係のように周波数比が 2 倍となる音程を意味しています。また、オクターブバンドとは、ある周波数を中心にして上限と下限の周波数比が 1 オクターブとなる周波数の帯域(バンド)のことで、の中心の周波数をオクターブバンド中心周波数と呼んでいます。また、オクターブバンドを 1/3 に分割したものを、1/3 オクターブバンドといいます。 下図のように、音楽の平均率音程とは、1 オクターブを定比的に 12 等分した音程で、1/12 オクターブバンドとなっています。
- L50 ;
- 不規則かつ大幅に変動する騒音のうち、発生時間のx%を占める騒音レベルが、x%時間率騒音レベルであり、量記号はLx、単位はデシベル、単位記号はdBを用いています。
これを、例えば、「騒音の発生時間をT分」とした場合、(T×x/100)分間が、「騒音レベルLx以上」、 (T-T×x/100)分間が「騒音レベルLx以下」であることを意味しています。
騒音の発生時間の50%を占める騒音レベルを「中央値L50」、5%を占める騒音レベルL5を「90%レンジの上端値」、また、95%を占める騒音レベルL95を「90%レンジの下端値」などという。
- 等価騒音レベル;
- LeqまたはLAeqで表します。等価騒音レベルとは、不規則かつ大幅に騒音レベルが変動している場合に測定時間内の騒音レベルのエネルギーを時間平均したものです。
一般に、等価騒音レベルの算出には騒音計の周波数補正回路のA特性を通したレベルが用いられ、これを明記した場合にはLAeqと標記されます。
主に環境基準に係る騒音の評価として用いられます。